このような時に胃やみぞおち、背中の痛みを感じませんか?
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- 突然、痛みだした
- 何かを口にした直後に痛みだした
- 強さはそれほどでもないが、断続的に痛みが続いている
- 何日も続けて痛い
- 特定の食べ物、飲み物を口にしたときに痛む
- 空腹または満腹になったときに痛む
- 夜間や早朝など、決まった時間帯に痛む
- 鎮痛剤を服用したときに痛みがある
- 強いストレスを抱えているときに痛くなる
- 発熱、吐き気などの症状を伴う痛みがある
胃やみぞおち、背中の痛みとストレスについて
ストレスというと、日々激務に追われているサラリーマンが抱えるもの、と考えられがちですが、そんなことはありません。主婦・主夫の方、学生の方、定年退職をされた方、お子様、誰でも大なり小なりストレスを抱えています。
ストレスは、胃の痛みと密接に関係しています。ある一定以上のストレスを抱えたとき、自律神経の乱れなどから、胃酸の分泌量の増加、血流量の低下、胃粘液の分泌量の低下などが進みます。胃粘膜がダメージを受けやすくなり、またその組織の回復も遅くなります。
しかし最近増えているのは、大腸を始めとする胃腸の動きが悪くなり、消化管の圧が高くなって、胃に炎症や潰瘍が生じ、痛みを伴うケースです。
ストレスによる痛みの場合は、ストレスを軽減することが最優先となります。
専門の医療機関またはかかりつけ医に一度ご相談ください。
胃が痛い・みぞおちが痛い・背中が痛い原因
逆流性食道炎
さまざまな原因により食道への胃酸の逆流が繰り返され、食道粘膜に炎症が起こっている状態です。
夜間、空腹時に胃の痛みが生じるケースがよくみられます。激痛ではありませんが、胸やけの気持ち悪さが入り混じったような痛みが特徴的です。
機能性ディスペプシア
胃カメラ検査では粘膜に異常が見つからないのに、慢性的なみぞおちの痛みや胃もたれなどの症状が現れている状態です。
みぞおちに、慢性的な痛みを伴うのが特徴です。
食道がん
食道でがん細胞が増殖した状態です。
食べ物を飲み込んだときに強くなる胸や背中の痛みが特徴です。その他、咳、喉の痛み、声の掠れ、体重減少などの症状を伴います。ただし、初期にはほとんど症状がありません。
早期食道がん
- 早期食道がんの内視鏡画像
- NBI画像
進行性食道がん
- 進行食道がんの内視鏡画像
- NBI画像
急性胃炎
胃粘膜に急性の炎症が起こった状態です。内視鏡所見で、AGML(急性胃粘膜病変)として認められます。
あるとき突然感じる胃の痛みが特徴です。その他、吐き気、嘔吐、発熱などの症状を伴うことがあります。
ストレス、痛み止め(ロキソニン®、ボルタレン®)などの薬剤、暴飲暴食などが誘因になることが多いです。
十二指腸炎
十二指腸粘膜に炎症が起こっている状態です。
進行すると、みぞおち、背中に痛みが生じるのが特徴です。その他、吐き気、不快感などを伴うこともあります。
原因は急性胃炎と同じです。
胃がん
胃粘膜の細胞ががん化している状態です。国内では、肺がん、大腸がんの次に死亡数が多くなっています。また、比較的男性に多く見られます。
みぞおちの痛みが特徴的です。その他、胸の不快感、食欲不振、吐き気などを伴うこともあります。症状が出てから発見される胃がんはかなり進行しており、覚悟をしなければならないという状態です。ただし、早期胃がんでは症状は全くないので、早期発見のためには定期的な胃カメラ検査が重要になります。
慢性胃炎(ピロリ菌感染症)
ピロリ菌感染が長く続くことで炎症範囲が胃全体に広がり、最終的に慢性胃炎となります。
みぞおち付近の痛みが持続する・繰り返されるのが特徴です。その他、胸やけ、悪心、嘔吐、膨満感、食欲不振などの症状を伴うことがあります。
胆のう炎
結石によって、胆のう管が閉塞したり胆のうの壁に傷が付いて、胆嚢の粘膜が炎症を起こした状態です(急性胆のう炎)。胆のう炎を繰り返すことで、胆のうの壁が厚くなっていきます(慢性胆のう炎)。
特徴的な症状は、食後、右上腹部や背中に起こる激しい痛みです。その他、吐き気、嘔吐、発熱などを伴うことがあります。
発熱を来すものは、緊急で外科手術(胆嚢摘出術)を行う必要がありますので、特に発熱を来す場合、外科手術が可能な病院への受診をお勧めします。